楽譜を”読む”ということ。

 今月の3日に第13回めのピアノ・ヴァイオリン研究会を催しました。

何とか無事に終え、わざわざ足を運んで下さった方や出演者とお話をしていた所、以前の生徒さんの顔を見つけました。

美しく、立派な大人の女性となっていた彼女の笑顔でその日の疲れがスッと抜けて行くようでした。

「私、文章を書くお仕事に携わっているのですけれど、音楽が”物語り”と同じという意味がこのお仕事を始めて良く分かるようになりました!」

彼女はそう言って、とても感動した研究会だったと笑顔を一層輝かせてくれました。

何よりの労いの言葉と思います。

たった一人でも私の拙い指導を理解してくれていると心から感謝しました。

 楽譜には、作曲者の意思の十分の一も書き表すことが出来ません。

もし全てを書き表そうとしたら・・・楽譜は真っ黒けになってしまうでしょう。

それでは、表面的に楽譜を読むことすら出来ない結果になってしまいますよね。

ですから演奏者は作曲者の心や伝えたい事柄を少ない情報の中から想像力を駆使して汲み取らなくてはなりません。

せめて、書かれている最低限のことは理解してあげないと・・・。

 

音符が読めなくても、口伝えなどで曲を弾くことは出来るでしょうが

その音楽は指導者の音楽であって演奏する人の音楽ではないと思います。

自分の目で音符を読み、

書かれていることを自分の頭で理解して・・・初めて演奏者の音楽になり、その音楽から新たなパワーが生まれるような気がします。

 取り敢えず楽譜が読めなくても音が出せれば・・・曲が弾ければ良い、という考え方もあるでしょうが・・・・。

それは、レッスンを始めたばかりの幼い人の最初の短い期間だけかな?と私は思います。

小学校にあがり、2~3年生になっても本を読んで貰っているのと同じに思うからです。

 技術があっても楽譜が読めないということは、経験出来るはずのすばらしい出来事を知ることが出来ないという事もあるでしょう。

 

楽譜を読むこと・・・大切なことです。

 

 

 

 

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